暑い夏がやっと過ぎたと思ったら、もう冷たい風が吹く季節となりました。気候変動の影響か、局地的な大雨の被害も各地で起こっています。みな様いかがお過ごしでしょうか。総選挙では、裏金金権体質の政治は許せないと、自民党が議席を減らしました。国会では、どんな論議になるのでしょうか。
そんな中、全国の小中学校で2023年度に不登校だった児童生徒が、34万6482人だったと文科省が発表しました。高校生も合わせると約41万人です。
今の学校は、管理と競争で子どもと先生を縛り、「まつ」ことができなくなっています。2006年に教育基本法が改悪され、「この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである」という前文が削られてしまいました。その具体的な影響が、ここにきてはっきりと現れてきました。世話人代表の児玉洋介さんの講演録を読むと、その経過が分かります。学校が変わらなければ、これからも不登校は増え続けるでしょう。私たちは「信じて、任せて、待つ」ことを大事にしてきましたが、p13の岩手の「みさん」の「待ってりゃ正解が来るの?」という問いは、親の本音です。共働きの家庭が増え、多くの場合、母親が「子どもが不登校になったら私は働けない」という不安を抱えています。(登校拒否・不登校問題は、ジェンダー問題でもある)だから、親も「まつ」ことができず、「学校に行かないなら別のところに」と子どもにゆっくり休む時間を保障しないで次への選択を迫ってしまうのです。
「まつ」ということは、今か今かとただ待つのではありません。子どもに寄り添って見守りながら、親の会などで学びあい励まし合いながら「まつ」のです。幸いなことに、来年は、和歌山で全国のつどいが開催されることになりました。
みんなで作っていくつどいです。第1回実行委員会の日程も決まりました。ご予定ください。本号では、各地のつどいで親たちが学び交流していることも報告されています。つどいは学びの場です。親が成長するのを子どもにまってもらいましょう。
(2024.11.19発行)