全国連絡会ニュース No.138

 空は高く稲穂がたわわに揺れています。上空を台風19号がものすごい雨跡を残して去り、まるで自然の脅威を刻印するかにみえる黄金色の秋がやってきました。みなさま、ご無事でいらっしゃいますか?
 「第24回全国のつどいin長崎」は前々日の豪雨の泥水もまだ引けていない中の開催となりましたが、たくさんの方の参加をえて終えることができました。被害をうけながらも準備していただいた長崎の事務局・地元のみなさま、力をお寄せ下さった全国のみなさまに感謝申し上げます。第一回実行委員会からコツコツとみんなで積み上げて作りあげた「つどい」の底力を感じる2日間でした。今号は、いろんな気づきと出会いがあり、「また会おうね」とこうして受け継がれていく「つどい」の感想文を中心にお届けします。
 さて、現在、小・中の不登校生は14万人超となって、誰もこの数字からは無縁ではなく、よくまわりをみると、おじいちゃんやおばあちゃんは孫が、お父さんやお母さんはわが子が、友人や知人の子どもが、教室では統計すると1クラス2名の子どもが、学校へ行けなくなるという状況で、ますます不登校生は増える一方です。子どもたちは「学び」たいのに、本当の「学び」からは遠く、知識ばかりを詰め込まれ、「遊ぶ」ひまもありません。(p25-26)すでに危険ラインを超えていると言ってもいいでしょう。「学校」は人間を育てるのではなく、人材を育てるという在り方をそのままにして、学校の外へ子どもたちを追いやって、また「学校」の中でしか解決できないことを、親まかせにすり替える「法」がまかり通っています。「教育機会確保法」の危うさは、「管理と競争」の仕組みを顧みないで、そのひずみの上に学校の豊かさとは真逆の「多様性」?という砂のお城を築いているところです。これでは子どもたちは息をつくことができません。学校へ行けない傷を負った子どもたちが回復するところを学校の「内」へ求めることは、そんなにむずかしいことなのでしょうか。私たち一人ひとりが抱えるこの問いかけの答えは、いつも私たちの在り方に戻ってきます。こだまのように。
 私は青空の下で
 みんなと同じように
 風に吹かれながら
 学校生活をおくりたいの ※
 という学校への少女の願いを胸に刻んで、教育機会確保法の行き方に細心の注意を払いたいと思います。※詩集「友よ、明日のために」三浦千賀子著から
(2019.10.25発行)

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