全国連絡会ニュース No.157

今年の夏も暑い日が続きそうです。さらに気候変動による豪雨災害も心配されます。ミサイル攻撃に備えた核シェルターや自衛隊基地の強靭化よりも、避難場所の確保や河川の保全などに力を注いでもらいたいものです。
コロナ感染症は5類相当となりましたが、「もう3回もかかりました」と言う保育士さんがいて驚きました。症状は軽くなったとはいえ、まだまだ注意が必要ですね。この3年半の間に、外に出る機会と人と会う機会が奪われ、パソコン画面を見る時間が増えました。オンライン会議は、どこからでもアクセス出来て便利ですが、どうもしっくりきません。始まる前の「元気だった?」のあいさつも、休憩時間のおしゃべりも、終わった後に「よかったね」と喜び合うこともできません。何よりも会場に行くまでの期待感、会場からの帰り道の満足感がありません。やっぱり直接会って話し合いたい、わかりあいたい、京都での全国のつどいのリアル開催が本当に楽しみです。
今号では、教育相談おおさかに寄せられた子どもたちの声から、さまざまな社会や学校の要因、さらにコロナ禍で子どもたちの「生きづらさ」が増していることが指摘されています。そして登校拒否・不登校の子どもたちに寄り添うための具体策を子どもたちの実際の声を紹介しながら提案しています。アピール(P.7)では、「まず、子どもに『安心してゆっくり休んでいい』ことを伝えましょう」とあります。まさに、そこから始まるのです。この3月に、文部科学省がまとめた「不登校対策『COCOLOプラン』」が、教育委員会に通知されました。①学びの場を確保する②「チーム学校」で支援する③学校風土の「見える化」で学校を「みんなが安心して学べる場所」にすることで、「不登校により学びにアクセスできない子どもたちをゼロにすること」を目指すそうです。「心の小さなSOSを見逃さず」とありますが、長時間過密で働いている先生たちにその余裕はあるのでしょうか。このまま受け取れば、「学校を休んでも大丈夫、不登校特例校やオンライン授業で学ぶ場はたくさん用意してあるからね」と、子どもたちに休む間も与えず学ぶことを強要する気がしてなりません。各地から寄せられた体験談を読んでも、学びは学校外にたくさんあること、子どもたちの思いを大事にして、信じて任せてまつことで、親子ともに成長していくことが分かります。文科省のプランを実践する前に、学校は子どもや親の思いを聞くことから始めてほしいのです。 

 

(2023.7.13発行)

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