雪深い北国の春はまだ先のように思いますが、季節は確かに変わっているようです。コロナ禍で中止されていた行事が、各地で再開されています。
全国のつどいも京都での開催をめざして本格的に動きだしました。どのような形でなら集まってつどいを開くことが可能なのか、手探りをしながらも前進しています。
今、改めて思うことは「全国連絡会」の果たしている役割の大きさについてです。職業や肩書、男女の違いは関係なく、会の「申し合わせ」に賛同した個人や団体の方が入会していますが、この時代だからこそ世代も違う、住んでいる地域も違うけれど共通の話ができることは、とても貴重なことではないでしょうか。各地の取り組みや「学び」を共有することで、子どもを育てるサポートになると思います。子どもが学校を卒業すると、親には「学校」の情報は入ってきません。例会で聞く学校の様子は教師を疲弊させていて、一人一人の子どもにまで目を向ける余裕がないことは想像できますが、今号の福田敦志さんの「子どもが育つ学校とは如何なる場所であるか」を読みますとわかります。学校教育を巨大な市場に変えていこうとするなんてもってのほかです。今号は、ひきこもりや障がいをもつ子の成長や認知症の親の介護の話など、福祉の話も寄せられています。一人一人の現在の様子が伝わってきます。
昨年末タモリさんが「今年が新しい戦前になるのではないか」と話されていますが、私も母から聞いた戦前の教科書が「サイタ、サイタ、サクラガサイタ」から「ススメ、ススメ、ヘイタイススメ」と変わっていったという話を、過去の話としてではなく「現代版」として歴史を繰り返さないためにも、今の学校の様子を学ぶことが必要と思います。登校拒否・不登校の子の存在、親の会、全国連絡会は、確実に日本の大地に根を張って存在しています。つどいが待たれているのがわかります。
皆さん、実行委員会に参加して一緒に全国のつどいを作っていきましょう。お身体ご自愛ください。
(2023.2.24発行)