全国連絡会ニュース No.142

 梅雨に入った途端、降れば激しい雨、晴れれば猛暑、といったように咲き始めた紫陽花もびっくりするような気候です。新型コロナウィルスによる「緊急事態宣言」が解除され、少しずつ日常が取り戻され、地域に登下校の子どもたちの姿が見られるようになりました。各地の親の会も再開され、みんなに会えた喜びの声に「つながっていること」の大切さを改めて感じています。
 先日不注意から指を包丁で切るという怪我をしてしまいました。病院で「これから私はどうなるのでしょう」と嘆く私に、外科の先生は「自分の力で治す(治る)んですよ」「爪も生えてきます。その下の組織も元に戻ります」「医者はその邪魔をしないようにするだけなんですよ」と話してくれました。この地球に生まれてたかだか20万年の人類が、30億年の歴史あるウィルスに立ち向かうなど不遜なことなのかもしれません。
 全国一律に「休校」を決め、タブレットの普及が叫ばれ、九月入学が議論され、親たちの不安をあおる姿に、子どもたちにとって何が大切かの本質からずれていくことに危機感を覚えます(p11~p12)。 
 この状況を「子どもたちの教育はどう変えられようとしているか」と題して植田健男さんの講演が掲載されています(p1~p7)。
 また、長崎や奈良をはじめ、全国の親や支援者の思いが切々と書かれています。「がんばることとか、効率良く成果を上げることはいいことだけど、それ以上に大切なことがある…」(p8)、「その歩みが、効率的でなくても、あまりにゆっくりだとしても…」「人に理解されにくいものだとしても…」(p9)。
 全国連絡会の中心的存在であったNさんの追悼文も寄せられています(p17~p18)。
 奇しくも植田健男さんの講演録にある教育の歴史的背景や展望と、わが子の不登校を通して親たちが感じていることがひとつにつながっている全国連絡会ニュースとなっています。どうぞ手に取ってじっくりお読みください。
 「第25回登校拒否・不登校問題全国のつどいin京都・宮津」の8月開催は中止、延期となりましたが、全国連絡会ニュースを通じてつながりつどいましょう。「つどい」開催の日の来ることを願って。 豪雨災害、猛暑が心配されます。ご自愛ください。

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